堀 淳一 アーカイブ 『堀 淳一 著書紹介』

※このページでは、堀淳一氏が書かれた地図や鐡道、旧道などにまつわる著書をご紹介いたします。

※ご紹介の書籍は、現在、絶版や版元在庫切れなど入手困難のものが含まれております。ご了承ください。

<2000年以降に出版された著書のご紹介です。これより以前の著書については最下段のリンクよりお進みください>

『北海道 地図の中の廃線 旧国鉄の廃線跡を歩く追憶の旅』  亜璃西社/2017年(平成29)発行

/¥6000(税別)

 「平成二六年(二〇一四)に『北海道 地図の中の鉄路』を書いたあと、次は「地図の中の廃線」だなあ、と、薄々考えていた。出版社の方も、表立っては言わないとはいえ、同じ思いがあるように見えた。単に配線の歴史、というだけならば、専門的あるいは半専門的な記事の書き手は私などよりはるかに適任の方々が、たくさんおられるだろう。したがって私が書くとすれば、一つには「地図の中の廃線の姿」、二つには「地図を手に廃線跡を歩いた話」にどうしても重点が置かれることになる。もし本書の出版が、鉄道ないし廃墟の風景が好きな方々にいくらかでも歓迎されるならば、著者冥利に尽きることである。」(著者 はしがき より)

ISBN978-4-906740-30-7 C0026 \6000E

『北海道 地図の中の鉄路 JR北海道全線をゆく、各駅停車の旅』  亜璃西社/2014年(平成26)発行

/¥6000(税別)

 「JR北海道の車内誌「The JR Hokkaido」に二年間、二四回にわたって記事を連載したことがあります。二〇〇六年四月から二〇〇八年三月までのことでした。タイトルは「堀淳一の風に吹かれて一人旅」。これを読んだ亜璃西社の編集者から、「本にしませんか」との提案がありました。ところが、この連載が月ごとに文章のスタイルを変えて書いたものだったため、そのまま並べるとてんでんバラバラの羅列にしかならないのです。というわけで、まったく新しく一貫したスタイルで書き直してできたのがこの本です。各線区の配列は、それぞれの線区の全線が開業した年の順番になっています。また、各線を記述する方向は、下りの方向に統一してあります。もし読者の方々が、そんな本書をいくらかでもたのしんでいただけたならば、著者としていたくうれしいことです。また、地図にとっても地図冥利に尽きることでしょう。」(著者 はしがき より)

ISBN978-4-906740-13-0 C0026 ¥6000E

『地図の中の札幌 街の歴史を読み解く』  亜璃西社/2012年(平成24)発行/¥6000(税別)

 「筆者は歴史家でも郷土史家でもなく、一介の地図愛好者にすぎない。また元来が不精者である上、前身が文献渉猟の必要性の薄い理論物理屋だったことの後遺症が災いして、図書館通いや古書店あさりが大の苦手である。というわけで、まっとうな札幌の歴史を書く能力も資格もない。それにまっとうな歴史としてはすでに「札幌区史」、「札幌市史」ほか、それこそ歴史・郷土史の専門家の書かれた本がちゃんとあるのだから、今さら私の出る幕はないわけだ。だとすれば、不得手なことを無理に頑張って中途半端で生半可な札幌史を書くよりもむしろ、開き直って私の地図好きと私的嗜好を生かして、私が地図から読み取った自分にとって興味の持てる札幌の諸相を、手元にある資料からの情報を適宜加味氏ながら私流に盛り付けたほうが、はるかにいい。と考えて書いたのがこの本である。つまり「地図の中の、そして私の中の」札幌、というわけだ。」(著者 はじめに より)

ISBN978-4-906740-02-4 C0021 \6000E

『にっぽん地図歩きの旅 古道、旧道、旧街道』  講談社/2010年(平成22)発行

/¥838(税別)

 「堀さんの旅はスケジュールに追われない。国内でも国外でも、複数個所を歩く場合は「移動日」には歩かず、歩く日も早朝に出発などせず、行程もゆったりしている。じっくりと写真を撮り、地形図をよく見ながら地形そのものを楽しみ、道のうねうねを楽しむ。私の取材旅行のように早朝から歩いて、時間があれば閉館まで図書館で地元の資料を調べる、などといったセセコマシイことはなしだ。「雨天決行」も堀さんの特徴である。雨でも「天気が悪い」とは決して表現しない。雨には雨の、晴れには晴れの風情があるという視点であろう。私も影響されたのか(おそらく負け惜しみ半分だが)、雨が降れば木々の緑が鮮やかになるし、遠景は見えないけれど霧が立ち込めて幽邃境に遊ぶ心地にもなり、石造りの古い橋も煉瓦の廃線トンネルも深い色合いが増す。などとも思っている。」(今尾恵介 堀さんの地図の旅 より)

ISBN978-4-06-272648-1 C0226 \838E

『スイス温泉紀行』 (小野寺淳子と共著)   作品社/2006年(平成18)発行/¥2200(税別)

「この本では、著者二人が二〇〇一年と二〇〇五年に訪れた、一七か所のスイスの温泉地のことを書きました。一七か所というのは、スイスの全温泉地(一九九一年にスイス温泉協会に加入していた温泉地二一か所にそれ以外のものを加えて二五か所ほど)のおよそ三分の一に当たります。著者の一人小野寺は、旅行ジャーナリストとして多方面で活動していますが、中でも温泉に関する執筆・講演に特に力を入れています。対して堀は近年、もっぱら一般の人々が個人・団体にかかわらず行かないところへ行き、そこを歩いて味わったことを書く、という仕事をしてきました。そのそれぞれの経験とノウハウを生かして、この本でも小野寺はもっぱら温泉地自体のことを、堀はもっぱらそれらのある町や周辺の自然について、書いています。」(著者 はしがき より)

 

ISBN4-86182-090-1 C0026 \2200E

『歴史廃墟を歩く旅と地図 水路・古道・産業遺跡・廃線路』  講談社/2004年(平成16)発行

/¥838(税別)

 「人の行く裏に路あり花の山  この句、俳句なのか、川柳なのか?作者は誰なのか?うまいのかヘタなのか?私には分かりません。がそんなことはどうでもいい、これが私のモットーなのです。人に知られない、またはごく少数の人しか知らない、しかし私にはひどく魅力的で味わい深い場所、すなわち人の知らない「花」を、同じく人の知らない路、すなわち「人の行く裏の路」をたどって訪ねる。それが私の旅です。大勢の人が行く道はたいてい立派な舗装道路で、クルマの喧騒と排気ガスに悩まされる上、硬いコンクリートなので脚(膝)がひどくくたびれます。それに、そんな道は、まあ自分でクルマやバスで行くとしても、行った先は人だらけで、、風景を見るより人を見に来た、となりがちです。で、私のパロディ。人の行く道に路なし人の山  そんなところには私は行きたくない――」(著者 はじめに より)

ISBN4-06-272272-0 C0226 \838E

『北海道の交通遺跡を歩く』  コンターサークル/2003年(平成15)発行/¥1900(税別)

 「自分の足で歩くことによって、単にそこにあるものを眼で見るだけでなく、五感を全部使って現地の「空気」を感じ、またその土地の歴史を想いながら、存分にゆったりとそこの情感を味わうこと、これこそが「旅」だと私は思います。「空気」とは、風や日ざしの肌ざわり、草や土を踏む感触、風、波、鳥の声、虫の音などの音、木々の香り、土の匂いなどを含む、広い意味の空気、ないし雰囲気・環境のことです。そういう「旅」のうち、北海道内のものについての記事を、一九八八年以来一一冊の本に書き、北海道新聞社から出版してきましたが、近年の出版事情の悪化のため、今回は「交通遺跡」を歩く話に限りながら、自分で本を出すことにしました。」(著者 はしがき より)

『消えた街道・鉄道を歩く地図の旅』  講談社/2003年(平成15)発行/¥880(税別)

 「旅行業者やガイドブックにしばられない自由な「地図の旅」を創るのには、「地形図」がどうしても必要です。これらは全国をくまなくカバーしており、人口過密地も人気のない過疎地・産地・原野も、有名観光地も無名の土地も、公平に同じ精度・同じデザイン(記号や色などの表現法)で描かれていて、無名ではあるがそれを味わう感性の持ち主にはヘタな観光地よりもよほどおもむき深く、またスリル・サスペンス・発見に富む場所を、いくらでも探し出すことを可能にしてくれるからです。」(序章 旅行書にない「地図の旅」の歩き方 より)

ISBN4-06-272192-9 C0226 \880E (0)

『地図で歩く古代から現代まで』  JTB/2001年(平成13)発行/¥1700(税別)

「この本で取り上げた場所は、観光バスはもちろん行かず、旅行ガイドにも載っていないところがほとんどです(全部、かもしれません――私は観光バスに乗ったことは一度もなく、ガイドブックも全く持っていませんので、そのへん、不案内ですが)。ということは、漫然と行っても何がおもしろいのかさっぱり分からない場所ばかりだ、ということを意味するでしょう。しかし、能動的にしっかりと意図・目的を持って行けば、ガイドブックに書かれていることや観光ガイドの言うことを受動的にフンフンと聞くだけの観光旅行などの及びもつかないおもしろさ、知的興奮に加えて、喧騒から全く離れて静けさや自然風景を、ゆっくりたっぷり味わえる場所ばかりなのです。」(著者 あとがき より)

 

ISBN4-533-04083-7 C0095 ¥1700E

『かくれた風景 北海道・地図を紀行する』  北海道新聞社/2001年(平成13)発行/¥1800(税別)

 「最近数年間、鉄道跡と旧道・廃道の話を書き続けてきましたが、今回はちょっとおもむきを変えて、次のような場所の話をも加えて一冊にまとめてみました。一、ふつうの人のまず行かない山奥・谷奥や人跡稀な侘しい浜辺などに、ひっそりとかくれている小さな、しかしそれぞれに美しく魅惑的な沼。二、小さく低く無名に近いけれども、何等かの意味でおもしろい山、またはちいさくもひくくもないがいわゆる「名山」ではない、しかし眺めも味わいも捨てがたい山。三、専門家や特別好奇心の旺盛な人だけが知っているような、しかしそうと知ってみれば誰にでも興味深いはずの、おもしろい地形の見られる場所。これらはどれも、静かな田園や自然にたっぷりと包まれながら、おもむき深い風景をゆっくりと味わうことのできるところ――ツアーでしか行動しない人々にはもちろん、ガイドブックにたより切ってしか旅行しない人々、また歩くことの嫌いな人々にはとうてい味わえない境地のあるところです。」(著者 あとがき より)

ISBN4-89453-164-X C0078 \1800E

『ライン川源流域紀行 知られざるスイスの水の風景  東京書籍/2000年(平成12)発行/¥2200(税別)

 「案外知られていないことらしいのだが、地図を見れば一目瞭然であるように、スイスのほぼ三分の二はライン川の流域に属している。しかも、ライン川全体からみると、スイスの中を流れるラインの本流・支流は、すべてライン川の最上流部の流れだから、スイスのライン川流域は、全体がライン川の「源流域」である、と言ってよいだろう。形がさまざまであるだけでなく、風情もゆたかだ。源流だけをとり上げても、いちめんのお花畑の中をチロチロと流れる、無数の水節ではじまるもの、明媚な湖からはじまるもの、森の底の暗くかげる沼から始まるもの、可憐な花の咲く小さな湿原からはじまるもの、などなど、どれも逆らいがたい魅力を持っている。」(著者 はしがき より)

ISBN4-487-79605-9 C0095 \2200E

『忘れられた道・完』  北海道新聞社/2000年(平成12)発行/¥1700(税別)

 「「忘れられた道」シリーズも、これで三冊目になった。もういい加減に方向転換したら、と言われてしまいそうな気もするが、旧道・廃道を歩くこと自身はもちろん、それを文章に表現するといういとなみも、あまりにたのしいので、ついついどこまでも続いてしまうのだ。前二著に続いて、そのたのしさのいくらかでも読者の方々にお伝えできていればいいが、と願いながら、書き終えたところである。拙著の中の国内ものでははじめての試みとして、挿入地図の約半数を筆者の手描きのものにしてみた。これによってより読みやすくなっていればうれしい。」(著者 あとがき より)

ISBN4-89453-116-X C0078 \1700E

 

ⒸhiDeki (hideki kubo) 2001           Contact ・ st-pad@digi-pad.jp

 

ご注意・この北海道旧道保存会ホームページ『裏サンドウ喫茶室』では、寄稿者の方々の研究成果を発表しています。掲載の文・カット・図版等はそれぞれ著作者の権利が保護されています。無断で他の媒体への引用、転載は堅くおことわりします。当ホームページ掲載の地図は、国土地理院長の承認を得て同院発行の当該地域を含む5万分の1地形図及び2万5千分の1地形図、数値地図25000及び数値地図50mメッシュ(標高データ)を使用、複製したものです。<承認番号 平13総使、第520号><承認番号 平13総複、第390号>このホームページに掲載されている場所は、自然災害や経年変化などで取材時よりも状況が著しく変化している場合があります。