比内のタプコプめざして田んぼを歩く廃線跡 ──林鉄扇田線と達子森
堀 淳一
隙間に入ると、おそろしく暗かったが、眼が慣れるにつれて、彩が見えてきた。スギの葉の緑青色、幹の赤茶、轍の両側と中央のアップルグリーン、そこに鏤められた落葉の弁柄色── いい取り合わせだ。 長内沢の堤防が近ずいてくるにつれて林はまばらになり、、明るさが増してきた。林を抜けると左側は狭い草のベルトをへだてて坦々とひろがる田んぼに変わる。右側には川が続くが、路と堤防の間は広い草地。草地のアップルグリーン、その中に咲く水仙のペールレモン、一本だけ生えているスモモの木に鈴なりに咲く花のうっすらと黄を帯びた白の彩が嬉しい。
参加者 石橋夫妻、相澤夫妻、湯目、真尾、丹羽、堀